手を伸ばしたら、掴めそうだ。いつもより近い空を見上げながら、ふと思う。
 いつからこんなに空に近付いていたんだろう。けれどどんなに高い所へ来たって、この手があの空に届く事はない。


「ピッカ! ぴぴかちゅ」

「……おかえり、ピカチュウ」


 呼ぶ声がして振り返れば、あの少年を送りに行っていたピカチュウがそこにいて、軽やかに体を登ってきて定位置に落ち着いた。
 肩に乗り顔をすり寄せてくるピカチュウを、そっと撫でる。


「俺達も、いこうか」

「ピーッカぁ!」


 風が、呼んでる。
 空も、暗闇を捨てて金色に輝き始めた。
 そろそろ、銀色の世界に別れを告げよう。また歩き出すんだ。



09*
虹色の風といっしょに











.Back   ( top )   Next

( 後書き )

最後に、レッドさんの場面を少しだけ。
このあとレッドさんが何処にいったのかは秘密です。
ご想像にお任せします。
取り敢えずレッドさんについては、
映画初代主題歌「風といっしょに」を連想しながら書きました。
寧ろあの曲を聴いたらレッドさんを連想します。
ではでは、続きからはこの作品に対する後書きです。興味のある方はどぞ。